【医療法人化の前後で、実はかなり発生する“周辺実務”について】


医療法人化というと、

都道府県への設立認可、保健所や厚生局など、

代表的な手続き以外にも、
実際にはかなり多くの実務が動きます。

まず前提として、
個人開設の診療所から医療法人化する場合、

“個人A先生”が開設していた診療所を、
“医療法人B”という新たな人格が開設することになります。

開設者に変更があった場合は

旧開設者の診療所廃止

新開設者の診療所開設

という手続きが必要になります。

そのため、手続き上は

・医療法人による診療所開設許可申請

・個人A先生診療所の廃止

・法人B診療所としての開設届提出

といった流れで、
法人としての診療所を運営していくこととなります。

(診療所開設許可申請については、
以前にも別視点で投稿しておりますので、
そちらもぜひご覧ください。)

ただ、
実際に現場で大変なのは、
その後の“切替実務”だったりします。

例えば、

・オンライン資格確認の承継手続き
・オンライン請求利用申請のやり直し
・電子カルテ情報の更新
・エックス線装置等の廃止/新規届出
・賃貸借契約書の巻き直し
・医療機器リース契約の切替
・製薬会社等との契約整理
・雇用契約書の見直し
・法人名義口座の開設
・就業規則等の整備

などなど、
実際にはかなり多くの確認・調整が発生します。

一つずつ説明していくとかなりのボリュームになってしまうので、
いくつかだけピックアップしますと、、

オンライン資格確認の承継手続き

オンライン資格確認等システムは、
ポータルサイト上で承継の手続きを行うことになります。

タイミングとしては、新しい医療機関コードが発行されてからになります。

原則、
古い医療機関コードでの利用猶予期間は120日間までなので、
それまでに承継手続きと電子証明書の発行申請を完了させる必要があります。

電子カルテ情報の更新

こちらも当然に、
設定の更新が必要になります。

処方箋などが古いままだと、
疑義照会の対象になる可能性がありますので、
必ず事前に、
「どのタイミングで、どの操作を行うべきか」
電子カルテのメーカー等に相談しておくことを推奨します。

賃貸借契約書の巻き直し

こちらも重要です。

法人成りをする場合、
事前に管理会社や家主へ事前相談をした上で、
法人設立認可等を行う流れが一般的かと思われます。

個人から法人名義に巻き直しがセオリーですが、
個人契約のまま、
さらに個人から法人へ賃貸(転貸)する、
という方法もあります。

いずれにしても管理会社や家主と事前相談なしでは、
トラブルに繋がる可能性があります。

また、
契約の巻き直しには手数料が発生する場合もあるため、
個人で契約を交わす際、
法人化することを事前に検討してる場合はその旨も伝えておいた方がベターです。

経理面や法人運営におけるガバナンスの観点からも、
大切な事項になってきます。

他にも法人として運営していくためには多数の課題がある

先にあげたものはほんの一例です。

利用者側からすると、
法人化しても大きな変化はないように見えますが、

運営側では、
許認可・契約・システム・対外関係など、
想像以上に多くの実務が同時並行で動いています。

医療法人化に関するご相談では、

「何を、どの順番で進めるべきか」
「どこまで事前整理しておくべきか」

といったご相談をいただくことも多くあります。

今後も、
現場ベースで実際に気をつけておきたい論点を発信していきます。

LINEからでもお気軽にご相談可能です。

Ease Float 行政書士オフィス
代表行政書士 冨吉 千裕

医療法人の理事・事務長として、
クリニック開業から運営まで携わり、

行政手続きだけではなく、

・医療事務
・労務
・経理
・保険診療関連
・行政対応

など、
医療機関運営を包括的に経験。

「医療×行政手続き」の視点から、
クリニック開業・運営支援を行っています。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です